深圳在外研究メモ No.9 世界の電子街・華強北のど真ん中でレーザーカッターと3Dプリンターワークショップに参加してみた編(Unityワークショップも追加)

深圳に到着する前から中国のメッセージアプリWechatは使っていたので、以前来た時から知り合っていた深圳の友人のグループチャットに入れてもらっていました。例えば私が参加しているWechatのグループにはコワーキングスペースやメイカースペース系のものが多いのですが、そこからのつながりで、ある日、通知がきて曰く、4月3日、華強北でレーザーカッターの入門コースをやります、と。

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こんなポスターがWechatのグループに投稿されるわけです。費用は400元なので、正直安くはないのですが、参加を表明すると、今度はレーザーカッター講習会のグループチャットに招待されて、「このソフトダウンロードしてね、STLファイルでの出力できるパッチファイルは僕が明日カフェで渡すね」、と。

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次の日、華強北のSEGプラザのすぐ隣の「いかにも」なカフェに行き、イギリス出身のLuke(左)にソフトのパッチファイルをもらいました。彼は深圳のメイカースペースで講習会を開いていて、メイカースペースで働いていたこともあるらしいのですが、いまはフリーで活動しているそうです。右のJoiceはアメリカ出身の教師で、英語と自己表現・演劇を教えている方。彼らと話していて、深圳には、大雑把に言うと「English&STEMを教える外国人コミュニティ」があるようだと知りました。

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三次元描画ソフトSkechUpをダウンロードし、この日はカフェでまずは簡単な操作を学ぶところで終了。

翌日はレーザーカットを実際にやるレクチャー。華強北の東南端、SEG Plazaのすぐ隣のCparkLukeによる講習会がスタート。電気街のど真ん中での開催です。

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レーザーカットの技術的な仕組みから始まり、基本的なステップをレクチャーを受けて、その後、実際にソフトで描画、そして制作となりました。

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ワークショップには、使用したレーザーカッターの製造業である雷宇激光からもKenさんが参加し、細かな調整まで説明してくれました。実際にレーザーカッターを作っている人に教えてもらえるワークショップが開催されているのには驚きました。今度東莞の工場を見学させてもらえることになりました。こうしたものづくりの現場との圧倒的な近さは華強北で強く感じることです。

しばらくしたら今度は3Dプリンターのセミナーをやるとの連絡がきました。今回はソフトウェアは3D描画のRhino。一つ一つの線をつなげる必要があったりして、正直初心者には操作が難しかったです…。講師は前回のLukeに加えて、イタリア・ミラン出身で深圳でデザイナーをしているLeleさんも加わりました。彼はElectroMilan Design Studioでとくにクラブファッション系のプロダクトデザインをしています。

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中山市に長く暮らしていたオーストラリア出身の家族も、子供連れで参加していました。

二つのセッションに参加してみて、面白かったことは①装置メーカーが珠江デルタに密集しており、レーザーカッターを作っている人がレクチャーに来てくれるくらい近接性があることと、②外国出身のデザイナーも深圳に拠点を持っており、コミュニティを作っているらしい、ということです。Shenzhen Fashion Weekも開催されており、深圳は「デザインの街」としての性格を強調し始めています。その典型は中国フィンランドデザインパークでしょう。このあたりの話はLukeやLeleへのインタビューをしながら、まだ今度取り上げたいと思います。

 

追記。突発的に、LukeがVRコンテンツなどでも使われているUnityの講座を開催していました。私はちょっと顔を出しただけですが、写真を追記しております。場所は深圳大学すぐ北のメイカースペースでした。

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