深圳市にて建設が進む自由貿易区・前海。深圳市博物館に行っても、最後は習近平さんが前海を視察した場面が強調されており、疑いなく深圳市の重点プロジェクトです。
いまだ建設中であるため、その全容を評価するには時期尚早ですが、建設は急ピッチで進んでいます。あまり日本語で調べても建設中の様子の写真がなかったので、ここに載せておきます。
前海・自由貿易区を示す看板。
スローガンがとても目立つところに掲示されています。深圳市内ではなかなか見ないレベルの赤い大きな看板です。
展示センター近くの看板。
深圳市南山区と宝安区の境にある前海湾。そのエリアに巨大な金融街の建設が進んでいます。このエリアが前海のコアとなると目されるビル群です。
現在急ピッチで建設が進んでいます。
目抜き通りの名前はその名も「夢海大道」。
大規模不動産プロジェクト、「卓越前海壹号」のモデル。
すでにほぼ完成しており、奥のビル(つながっている)が超高級レジデンス。真ん中のビルの上にかごのようなものがあり、どうもここがレジャー的な共有スペースになっている様子で、ここでそのうち億万長者たちの宴会が開催されそうです。
販売されている物件のうちで、広いタイプの部屋は533平米。5つの部屋、2つのリビング、4つのトイレ。ネット情報では「前海壹号」は一平米11万元(187万円)なので、単純計算すると9億9671万円(5863万元)の物件。この物件か確かではありませんが、噂では最高で平米25万元、つまり1億元超(17億円超)の値段が付いたという話があります。
深圳市の発展が、東側から西に進んできたという図。わかりやすい図ではあるものの、1980年代から羅湖と同時に、西の蛇口の開発も始まったため、あくまでも2000年代以降の変化を表しているといえそうです。
指標が明確ではありませんが、おそらくGDPで、現状では圧倒的に金融業の比重が高くなっており、前海エリアはこの方向性に進みそうです。
前海エリアの図1。
前海エリアの図2。前海金融センター、中糧集団(COFCO)やテンセント前海ビルなどがありますが、面積でみると「前海時代プロジェクト」が目立ちます。この他に華強集団、華潤集団といったコングロマリット系不動産業者の名前が並びます。
前海を2012年12月7日に視察した習近平さんの演説が展示されていました。
この他にも中央政府および香港側の重要人物の発言がならび、重点プロジェクトであることが強調されています。
自由貿易区の看板近くのオフィスエリア。このあたりはビルはなく、低層のオフィスがならびます。
香港と深圳の共同プロジェクトである「前海深港青年夢工場」の関連企業。
「夢工場」内には投資機関やベンチャー企業が入居しています。ただ、南山のソフトウェア産業基地に比べるとまだまだその活気は感じられませんでした。
「夢工場」のオフィスエリア。
参考資料:
「深圳在外研究メモ No.54 前海自由貿易区開発エリアを歩く編~不動産開発が進展、ビル群は年内には一部稼働へ?」への1件のフィードバック
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